JGES
Japan Gastroenterological Endoscopy Society 日本消化器内視鏡学会 東海支部会 TOKAI CHAPTER

支部長挨拶

ごあいさつ

この度、日本消化器内視鏡学会東海支部の支部長交代にあたり、ご挨拶申し上げます。
前支部長・春日井邦夫先生の後任として2022年6月より日本消化器内視鏡学会東海支部長を拝命いたしました朝日大学歯学部総合医科学講座 内科学、朝日大学病院 消化器内科の八木信明(やぎのぶあき)です。これまで、内視鏡診療を中心に臨床・研究を続けてきた者にとりましては、この上なく光栄であるとともに、たいへん身の引き締まる思いです。先生方のお力をお借りしながら、重責を果たしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

東海支部では、昭和33年11月に全国に先駆けて第1回胃カメラ学会東海地方会が開催されており、日本消化器内視鏡学会では最も歴史のある支部であります。初代支部長の青山進午先生以降、春日井達造先生、中澤三郎先生、井田和徳先生、芳野純治先生、乾和郎先生、春日井邦夫先生の歴代支部長の後を受け8代目東海支部長として、当地における内視鏡診療のさらなる発展のお手伝いができますよう甚だ微力ではございますが精一杯努力をいたす所存でございます。東海支部には愛知、岐阜、三重、静岡の4県で3,100名を超える会員が所属しており、年1回の支部例会、年2回の支部セミナーを開催しています。東海支部は他の支部と異なり伝統的に例会は年に1回開催されております。そのため、厳選された演題が多数集まり、若手研究者奨励賞の候補演題も多く、大変高いかつ熱いレベルの例会になっています。

私が目指す支部運営では、@内視鏡医を目指す若手医師を多く育成すること、A会員の内視鏡技術の向上と内視鏡医としてのキャリアアップのお手伝いをすること、B女性医師の活躍を促進し、女性内視鏡医のキャリアサポートをすること、C内視鏡診療を支えてくださっている内視鏡技師の皆様と密接に協力し合うことを重視した活動を目指したいと考えています。

そのためには、研修医や専修医の先生方に内視鏡の魅力を伝え、将来の夢を抱くことのできるような様々な取り組みを企画・実行して行きたいと考えております。内視鏡診療は日々進歩しており、AIや画像強調などの併用で更なる早期発見・診断が可能となっているのみならず、内視鏡手術の発達により低侵襲な治療が実現されています。この現実と将来の可能性を若手の先生方に熱く伝えることが重要です。支部セミナーや支部例会、学会総会への参加を会員の先生方には強力にサポートしていただきたいと思います。次に会員の先生方においては、その立場の多様性を考慮して、支部セミナー開催規定変更や、胃癌検診ガイドラインにおける内視鏡検診のあり方、新たな専門医制度における消化器内視鏡専門医の位置づけ、そして内視鏡スクリーニング認定医制度の導入の現状など多岐にわたる情報を迅速かつ的確に発信することで、内視鏡医としてのキャリアアップのお手伝いができますよう努めてまいりたいと存じます。また、内視鏡学会本部の女性内視鏡医キャリアサポート委員会や技師制度審議会・技師試験委員会を中心とした女性内視鏡医のキャリアサポートと内視鏡技師の方々との協力の推進に、支部としても積極的に関与・協力していく所存です。

甲斐の国の武将武田信玄の言葉「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」は、形としての城よりも中にいる人間の重要性を説いていますが、まさしくその通りだと思います。この言葉は医師・消化器内科医としての私の座右の銘であり、今後の東海支部の支部長としての職務の基礎にしていきたいと思っています。

2020年からのCOVID-19の蔓延により、医療、社会、学問の領域も含めて多大な影響を受けています。内視鏡検査数の減少による早期がん発見契機・内視鏡治療機会の消失やがん患者の見逃しの可能性などが危惧されていますが、新型コロナワクチン接種や診療体制の改善などで、COVID-19出現以前の内視鏡診療が可能となる日も近いと信じております。内視鏡診療に携わる多くの方々はもとより、すべての医療者の力を集結して、国民の健康社会に貢献できるように努める必要があります。学会支部として情報発信や社会貢献も含め、さらなる努力をして参る所存です。忌憚のないご意見・ご提案を支部事務局までお寄せいただき、より一層の消化器内視鏡学会の発展に、東海支部会員皆様のなお一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和4年6月
日本消化器内視鏡学会東海支部長

八木 信明

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